「みんなが買ってるから買わなきゃ」
「みんなが売ってるから売らなきゃ」
あなたは投資をするとき、ついつい周りに合わせた行動をしてはいませんか?
実はそれ「情報カスケード」というバイアスに陥っている可能性があります。
「情報カスケード」に陥ると他人の後追いになるため、高値で掴んだり、底値のチャンスを逃したりすることがあります。
また、自分の頭で考えるということをしていないため、同じチャンスが到来してもそのチャンスを逃してしまう可能性があります。
情報カスケードは経済学、社会心理学、コンピュータサイエンスといった幅広い分野で大学、研究機関、企業の研究部門によって研究されてきたバイアスです。
この記事ではそんなバイアスである「情報カスケード」が投資に与える影響や失敗例、対策について解説します。
みなさんも情報カスケードについて学ぶことで、自分がこれまで投資でうまくいかなかった理由や成功する秘訣がわかります。
投資で成功したいという人はぜひこの記事を最後までお読みください。
情報カスケードとは?
あなたは自分が正しいと思う選択を、周囲の意見に影響されて変えてしまった経験はありませんか?
あなたはAが正しいと自分で考えたにも関わらず、周りがBを選んでいるからといって、自分もBに変えてしまったことはありませんか?
こうした行動は「情報カスケード」というバイアスのせいかもしれません。
情報カスケードに陥ると、自分自身の情報や判断を無視し、他人の行動に合わせてしまう傾向があります。

投資における情報カスケードの影響
ここでは投資において情報カスケードに陥るとどんな影響があるかをご紹介します。
高く買って安く売る
最初は価格が高すぎると考えていた銘柄ですが、多くの人が購入しているのを見て判断を変え購入したくなります。
その結果、高値で買い、後で価格が下がったときに損失を被ることになります。
Aさんは2000年のドットコムバブルの頃、初めはインターネット関連の株が過熱していると判断していました。しかし、多くの人が購入しているのを見て、自分も購入してしまいます。
その結果、バブルが崩壊し、大きな損失を被ることになりました。
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リスクの誤評価
初めは高リスクだと感じていた投資先でも、多くの人がリスクが低いと言っているのを聞き、自分の判断を変えてしまいます。
その結果、実際は高リスクな投資に手を出してしまい損失を被ることになります。
Bさんは2008年の金融危機前、最初はサブプライムローンに関連する証券がリスクが高いと感じていました。
しかし、多くの専門家が安全だと言っているのを聞き、判断を変えてしまいました。
その結果、金融危機が発生し、大損することになりました。

多様性の喪失
最初は多様な投資を考えていても、多くの人が同じ銘柄に投資しているのを見て、自分もその流れに乗りたくなります。
その結果、ポートフォリオが偏り、特定のリスクに弱くなります。
Cさんは2017年の暗号通貨ブームでも最初は多様な投資を考えていました。しかし、まわりのみんながビットコインに投資しているのを見て、自分もその流れに乗ることにしました。
その結果、ビットコインの価格が大きく下落し、ポートフォリオがビットコインのみだったCさんは大損してしまいました。
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機会損失
元々は自分でしっかりと市場分析をして投資機会を探していても、他人がどういう判断をしているかに気を取られ、自分の初期判断を変えてしまいます。
その結果、新しい投資機会を見逃し、機会損失を被ることになります。
Dさんはコロナ禍で、最初は医薬品株やリモートワーク関連の株に投資する予定でした。しかし、友人の多くの人が既存の大企業株を買っているのを見て、判断を変えてしまいます。
その結果、新しい投資機会を見逃し、機会損失を被ることになりました。
このように、最初は自分の判断であることを途中で変えてしまうと、各種のリスクや損失が発生する可能性が高くなります。それが情報カスケードによる投資での影響です。
情報カスケードに陥らないための対策
投資において他人の意見や市場の動きに流されるとリスクが高まります。
情報カスケードに陥らないための具体的な対策を紹介します。
マインドフルネス瞑想
マインドフルネス瞑想は、自分自身の感情や考え、身体の感覚に集中する瞑想です。この瞑想によって、感情や短期的な刺激に左右されることなく、より冷静な状態で判断を下す力を養うことができます。
これにより、冷静にデータを分析した合理的な投資判断につながります。

感情の記録
感情の記録は、投資の際に感じた感情や考えを文字化する方法です。これを行うことで、後でそのデータを分析し、感情が投資判断に与えた影響を理解することができます。
具体的には、投資をするたびにその時の感情や考えを記録し、定期的にそれを見返して反省や改善策を考えます。
普段から信頼できる情報に触れる
情報カスケードに陥らないためには、信頼性のある情報源から多角的に情報を収集し、定期的にその質を評価します。
専門家の意見も参照し、得られた情報を基に自分で考える習慣をつけることが重要です。この対策を普段から行うことで、冷静かつ正確な判断が可能になります。
これらの対策を投資活動に活かすことで、他人の意見や一時的な市場の動きに流されるリスクを減らし、より堅実な投資判断が可能になります。
まとめ
この記事では、情報カスケードというバイアスが投資に及ぼす悪影響とその対策について解説しました。
情報カスケードは、他人の行動や意見に自分が無意識に影響され、独自の判断を放棄する傾向です。
影響としては、高値で買って安値で売る、リスクの誤評価、ポートフォリオの多様性の喪失、機会損失などがあります。
対策として、マインドフルネス瞑想を用いて冷静な判断力を養い、感情の記録を通じて自分自身のバイアスを理解し改善する方法が有用です。
さらに、信頼性の高い情報源から情報を集め、それを基に自分でしっかりと考える習慣をつけることが重要です。
これらの対策を活用することで、情報カスケードによるリスクを減らし、より合理的な投資判断が可能になります。



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