「一昨年最高値更新して5000円だったのが今じゃ1000円まで安くなってる！お買い得じゃん！」
あなたは昔高かったからという理由だけで、今の価格を割安と決めつけていませんか？
実はそれ、アンカリングというバイアスに陥ってるかもしれません！
株式投資にはさまざまな心理的バイアスが潜んでいます。そんな中でも「アンカリング」という現象は、多くの投資家が無意識のうちに陥ってしまう罠の一つです。
この記事ではアンカリングが投資判断にどのように影響を及ぼすのか、そしてその対策方法について詳しく解説します。
投資バイアスを学んで、思考の癖から脱出せよ！
一般的なアンカリングとは？
アンカリングとは、人々が初めに受け取った情報（アンカー）を基準にして、その後の判断や評価を行う心理的傾向のことをいいます。
例えば、スーツ1着5,000円と言われるのと、スーツ1着10,000円のところいまなら5,000円と言われるのではどちらが安いと感じますか？
おそらく最初に10,000円と言われていた方が安いと感じるはずです。
これこそアンカリングの影響です。
株式投資におけるアンカリングとは？
株式投資の世界では、過去の最高値や最低値、購入価格などがアンカーとなります。
これらの価格を基準に、今の価格が高いのか安いのかを判断してしまうことがあります。
アンカリングで投資失敗する具体例
例えば、一株1,000円で購入した銘柄が800円に下落した場合、多くの投資家は「再び1,000円に戻るまで待とう」と考えることが多いです。
しかし、市場の状況や企業の実態が変わっていれば、1,000円に戻る保証はありません。このようなアンカリングの罠にはまると、大きな損失を招く可能性があります。
アンカリングに陥らないために
冷静な分析
情報に基づく冷静な分析を心がけ、過去の価格に囚われないようにしましょう。
情報更新
常に新しい情報を取り入れ、市場や銘柄の現状を正確に把握することが重要です。
投資の目的の再確認
投資の目的や戦略を定期的に見直し、アンカリングにとらわれていないかを自問自答することが大切です。
アンカリングにまつわる相場の格言
「高値覚え」
「高値覚え」という相場の格言は、株式投資において投資家が自身が購入した株の最高値を強く意識してしまう心理的現象を指します。
具体的には、投資家が一度購入した株が高値を更新した後に下落してしまうと、その最高値を「いつかは戻るだろう」と期待してしまう傾向があることを示しています。
この「高値覚え」に囚われると、株がその後本当に高値に戻らない場合でも、損切りを避け続けることで大きな損失を招くリスクが高まります。
この格言は、過去の株価に囚われず、常に現在の市場の状況や企業の実態に基づいて判断を下すことの重要性を伝えています。
「安値覚え」
「安値覚え」は、投資家が一度購入した株や資産の最安値を強く意識し、その最安値を「これ以上下がらないだろう」と考えてしまう心理的現象を指すと捉えられます。
つまり、株価や資産価格が一度その安値を更新した後、さらに下落する可能性があっても、投資家は最初の安値を基準にしてその価格より下がらないと期待してしまう傾向がある、ということです。
このような「安値覚え」に囚われると、実際の市場の動きや資産の実態とは異なる方向に価格が動く場合でも、不要にリスクを取り続けることとなり、結果的に大きな損失を招くリスクが高まります。
まとめ
アンカリングは、株式投資において多くの投資家が陥りやすい心理的バイアスの一つです。過去の価格や情報に囚われることなく、常に最新の情報に基づいて冷静な判断を下すことが、投資の成功の鍵となります。
アンカリングに気づき、それを乗り越えることで、より賢明な投資判断ができるようになるでしょう。
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